ひろしまピースカップ2021

ひろしまピースカップ

ぶちカマシチャりんさい

池田良、地元で燃える9回出場4回決勝進出Vはもう見えている
強豪遠征勢を迎え撃つ地元の総大将。「決勝で良さんを引っ張りたい」とは109期の竹内翼で若手の信頼は厚い。広島記念にはこれまで9回出場。決勝には4度、駒を進めている。特に2017年の「65周年」は直線いったん先頭も、村上博幸に1/4輪差されて悔しい2着。記念はいつ優勝してもおかしくないところまできている。近況は展開やメンバー構成に泣かされることが多く、思ったように結果が出ていない。だが、そこは勝手知ったる地元バンク。「状態は徐々に上がってきている。記念に合わせてやっているんで勝手に気合も入ってくると思う」と焦りの表情はない。シリーズの目標は「まずは決勝に乗りたい」。地元、そして中国地区の機動力型を巧みにリードし、優勝争いに絡んでくるはずだ。

西岡拓朗、体調も車も状態ベスト
機は熟した。地元一番のビッグイベントで最高に輝く。「最近は余裕があるし悪くない。ずっと練習もできているしケガもない。体調も悪いところがない。車もベストの状態できている。迷いは全くないです」地元記念は5回目の出場。「記念の決勝は過去に2回(2016年伊東、19年玉野)乗って5、4着ときている。今回はもう少し上を目指したい。欲張らずにその時にチャンスがきたら狙いたい。もちろん優勝できたらうれしいですよ」前身はBMX。紛れがある9車立ての方が持ち味を最大限に生かせる。落車を恐れぬ勝負度胸でゴール前のひと踏みにかける。

竹内翼、8月G1初出場の経験生かす
将来が嘱望されている大型先行選手。今年は8月の名古屋「オールスター」でGⅠ初出場。同じビッグでもGⅡとは違う世界を経験した。「GⅠでは力不足でした。追走技術とか、ちょっとしたことで差がついてしまいますね。その経験を生かして、もっと動いていきたい」。大きなステージで見つかった課題をしっかり克服し、さらなる高みを目指している。地元記念には今年で4年連続の出場。一昨年の「66周年」では準決勝まで駒を進めている。「松浦(悠士)さんがいないんで自分が引っ張っていきたいですね。目標は決勝に乗ることですが、広島から優勝者を出したいです」10月に練習中に落車でケガのアクシデントがあったが、調整の時間は十分ある。ド迫力のスピードでファンを沸かせてくれそうだ。

吉本哲郎、優秀な弟子たちに負けられない
今回、出場予定の竹内翼、木村幸希をはじめ、117期のスーパールーキー・町田太我といった機動力型を輩出する“名伯楽”。もちろん、愛弟子の活躍に刺激を受けて自身もS1をキープするなど奮闘。11月四日市記念の落車で肩甲骨、肋骨、骨盤骨折の重傷を負ったが「月末には退院して、12月からはしっかり脚を戻せるように練習するつもり。早く治します!」と早期の復活を宣言。地元への思い入れは人一倍で「記念は弟子たちもいるし、一緒に走れるように頑張りたい」と決意表明した。

大川龍二、年頭目標達成へ必ず優出を
年頭に掲げた「FⅠ優勝と記念優出」の目標を達成するため、紆余曲折の日々を過ごした。FⅠ戦では5優出もVゼロ。3日制の2月小倉GⅢでは決勝進出を果たしたが4日制の記念は準決の壁にはね返された。だが、ノーサイドの笛はまだ鳴っていない。「ラストチャンス」の地元記念で自らに課したノルマをゼロ回答では終わらせない。走路改修でバンクが使えず、納得のいく練習が行えない時期もあったが、使用可能後は地元の大ベテラン佐古雅俊の指導のもと「しっかり煮詰めて、いい味が出せるようにします」と極上の仕上がりになることを約束。また「クリスマス開催なので子供たちにプレゼントを用意できれば…。そのためにも初日、2日目は1着を取らないといけません」。大川サンタは大人にも子供にもハッピーを配る。

中村昌弘、果敢に攻めるいぶし銀
往年の人気ドラマ「必殺仕事人」で主演の藤田まことが演じた中村主水と同じ名字から「もんど」の愛称で親しまれているいぶし銀。普段は物静かなポーカーフェースを保っているが、目標がなければジカ競りで攻め込むなど、ひとたび自転車にまたがると秘めた闘志があふれるタイプ。10月和歌山での落車で鎖骨骨折の憂き目に遭い「手術をしてリハビリと、練習もぼちぼちしています」と復帰に向けて再スタート。「地元記念から走るつもりだし、走りたいです!」と、年に一度の晴れ舞台を渇望している。

木村幸希、捲りも先行もOK
竹内翼と同じ109期生。竹内がデビューしてすぐに頭角を現したのとは対照的に、A級でじっくりと力を蓄え、昨年7月にS級昇格を果たした。頑張る原動力となったのが、前出竹内の存在。「竹内さんをずっと目標にやってきました。超せるように頑張りたい」得意パターンは機敏に動いて好位置を確保してのまくり。スンナリなら先行して確定板に載る脚力もあり、別線にとっては何ともやりづらいタイプだ。昨年の地元記念は補充参戦。正規での出場は今年が初めてとなる。「いいところまで勝ち上がりたい」苦しい思いを重ねながらつけた実力を存分に発揮する時がやってきた。